遅咲き、大器晩成…

遅ればせながら……

最近、漫画『ナニワ金融道』にハマっている。

元々、金融業界に興味はなかった。

きっかけは、
昔、新聞のテレビ欄で目にした報道番組の見出しだった。

――『45歳で漫画家デビュー 遅咲きの人気漫画家』――

この日、自分は、そのニュース番組を見ていなかった。
次の日は早朝から仕事――
十時過ぎ頃に放送する番組を観てたら、
職場に遅刻してしまう……。

ただ、僕は、この頃まだ30歳前後か30代前半だった。

でも、40代半ばで漫画家になり、
50を目前に、その仕事で成功した青木先生――

あれから、20年近く経て、
図書館で気分転換に借りて読んだ、
青木雄二先生の著書が
僕自身の歩んで来た半世紀近い道のりを
掘り起こす大切さを示す出会いとなる。

青木雄二…青木先生は、
自身の人生経験と取材力と行動力、
その他、様々なパワーやエネルギーを用いて
漫画を描き続けて来た。

現在、49歳の僕と、
ナニワ金融道を描いていた時に40代後半だった青木先生とは
世代も生きてきた環境も時代も違い、
比べるのも間違いではあるが、
氏の著書は新たな気付きを与えてくれた。

敗北感と希望を受け取った気がした。

旧約聖書の箴言に
『人の保証人にならない者は安全である』――との御言葉がある。

青木先生先生の作品にも、同じ事が書かれている。

借金の怖さが主なテーマとして描かれた漫画やエッセイは、
氏の没後、十余年の今も、
人々へのメッセージ力・警告力を有している。

僕には『お金』という名の負債は無いし、
借金問題は抱えてはいない。

でも、生きている限りは、
果たさねばならない責任と仕事はある。

5タラント、2タラント、1タラント……
与えられているスキルや元手がありながら、
ダラけていると、
何らかのツケが来る。

サラ金は人に、お金を貸すが、
神様は、人間一人一人に、それぞれ、
異なる人生、時間、環境、賜物を貸している。

神様も、ある意味でサラ金と似た
厳しさを持っている気がする。

絵を描く者として、
青木氏の生き様から、
『学べる事』を頭と心の中で探そうとしなくても、
いや、探すまでもなく、
心に響くと同時に突き刺さる。

――この先生は亡くなった後も生きている。――

青木氏は沖縄問題にも詳しい人だった。
それについて生前に指摘していた事なども、
この世を去った後に現実になったのも幾つかある。

僕とは生きてきた人生の中身が違い過ぎる。

青木先生も僕も小林旭のファンである事、
40代後半で漫画家としての
スケールの差はあれ(ギャップは認識・自覚しているが)、
結実を手にしている事――。

金融の世界だけでなく、
人間模様・人間付き合いの知恵や処世術を今、
氏の作品を通して勉強している。

数々のエッセイやコミックスを咀嚼しながら、
『ナニワ金融道』を自分の教科書として読んでいる。

青木先生には勝てない事を認めつつも、
自分は、現在、与えられている土俵で精一杯、
作品を創り続けている。

Amazonで全十巻(中古の文庫版)買い揃えた
『ナニワ金融道』を読み終えたら、
また、他の作品も読んで、生き方を学んでいきたい。